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こくさいホールのあれこれ②~阪神淡路大震災後のホールについて~
こくさいホールのあれやこれ②
仮設ホールの建設が決定し、完成したのは、震災からわずか10ヶ月後のことです。
神戸駅前のハーバーランド内に、平成7年12月6日、「神戸国際会館ハーバーランドプラザ」が完成しました。鉄骨構造に一部テント張りの簡易工法ではありましたが、客席は1,900名、照明や舞台装置が完備されたホールは、当時、市内の多目的ホールはほとんどが震災の影響を受け、機能を停止しており、ハーバーランドプラザは神戸で唯一、芸術文化復興の灯と人々が集う賑わいの場としての役目を担っていたのです。
(写真:ハーバーランドプラザ外観)
ハーバーランドプラザの建設にはたくさんの支援がありました。県民、市民をはじめ、運輸省、兵庫県、神戸市、㈳兵庫県観光連盟、地元経済界、その他民間各企業。また、モーターボート特別競走収益金から捻出した震災復興支援基金の助成により、建設費用の5分の2がまかなわれました。
さらに建設資金支援募金を呼び掛けてくださったマスコミ各社をはじめ、応援メッセージをくださったアーティストや県民、市民、音楽・演劇ファンの方々の支援により、新ホール再建までの3年6か月間で、稼働日数533日、来場客数約90万人の実績を残すことができました。
(写真:ハーバーランドプラザ客席)
そして平成11年、「神戸国際会館大ホール」は現在の「神戸国際会館こくさいホール」として蘇りました。
高円宮殿下同妃殿下ご臨席の元、記念式典が開催され、引き続き行われた舞台開きでは、日本舞踊アカデミーASUKAによる義太夫の祝舞が披露され、杮落とし公演では朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏が行われました。
(写真:杮落とし公演、チケット半券)
同氏は、旧ホール開館時の杮落とし公演、さらに震災直前の平成7年1月11日に行われた、旧ホール最後の自主公演、また新ホールの杮落とし公演と、当会館にとって節目にあたる公演で指揮をしていただいております。
さらに平成13年12月に逝去されるまで、こくさいホールの名誉館長に就任していただいておりました。
そして新ホール建設からもうすぐ20年。定期的に改修工事や設備更新を行うことで、音響環境の整備や、お客様が快適に過ごしていただける空間づくりに努めており、多くのアーティスト、お客様から支持されるホールとして、あらゆるジャンルの公演を続けています。